実施履歴
太田 智之 先生 (JCHO中京病院 循環器内科)
-
-
今回の症例は、RCA#3の病変長30㎜程度のCTOでした。Antegradeで行ける可能性もありながら、Retrogredeとなった場合、AV grooveのチャネルを使用する可能性があったため、永松先生にご指導いただくことといたしました。
CTでは病変部は石灰化はほとんどなく、蛇行も少なかったため、Primary anteで開始いたしました。その際のワイヤーの選択には学びが多く、以後のCTO PCIに生かせるものでした。最終的にはGaia NEXT1でCTO distal Exitまで進めて少しずれたため、CP12で3Dワイヤリングを行い通過させることができました。
病変部に関してはAttenuationを伴う部分があったため、血栓吸引のアドバイスをいただいて、施行したところ、器質化血栓が中等量吸引できました。CTOでの吸引カテの使用についても初めてのことでよい経験となりました。最終的にはステントを1回拡張法+Long inflationで留置を行い、Slow flowにもならず、良好な仕上がりとなりました。
自分一人でやっていた場合、おそらくGaia NEXT1でもっと粘ってしまい、Disltal true lumenをつぶしてしまった可能性があるため、早急にCP12へ変更し、3Dワイヤリングで成功できたのは、永松先生のおかげと思いました。今回の症例で学んだこと、今後のPCIに生かしていければと思います。
永松先生、お忙しいにもかかわらず、丁寧なご指導ありがとうございました。