実施履歴
秦 武弘 先生 (仙台循環器病センター 循環器内科)
-
-
永松先生からご指導いただき、同じ志をもつ仲間である中潟先生(仙台市立病院)、髙橋先生(石巻赤十字病院)に来ていただき、みんなでディスカッションしながら手技を行う形でProctorshipを行わせていただきました。
症例は、40代と若年でaccessory LAD CTOとLarge Dg(#10) CTOと分岐部絡みのdouble short CTOでした。
#7からCTOが始まりipsiを含むseptalからaccessory LAD CTOのdistal endが描出されますが、#10はDg(#9)やPLからのmulti supplyとstent jailされたRVから描出されますがdistal endがはっきりとせず血管走行のメルクマールとしての石灰化もない症例でした。
短いCTOでありAntegrade firstで、accessory LAD CTOをintimal plaque trackingで通すことがaccessory LADを潰さないためのキモとなると考えました。Anteが通らなければRVからのrescue Retroの手技になる気持ちで望んでいます。ipsi collateralのseptalにsoft wireを通しIVUSを進めてCTO entryを確認できたためIVUS guideでCTO entryを目指して血管の外に出ないようにNeo3から開始しましたが弾かれ、フレキシビリティーの高いGaia N1に変更しましたが弾かれてしまうため、Gaia N2でpunctureすることができました。Corsairを進めてNeo3にstep downした後にipsi collateralからのtip injectionでaccessory LAD CTOのdistal endを描出し3D wiringでdistal endを捉えることができました。IVUSでaccessory LADまでintimal plaque truckingでき、Large DgのCTO entryも確認できました。IVUS guideにNeo3でのpunctureを試みましたが刺さらず、Gaia N1で捉えることができCorsairを進めてNeo3にstep downとここでも血管外になるべく行かないワイヤー選択を行いました。Large Dg CTOの病変部をNeo3が越えていましたが感触的にはintra plaque内であり、XT-Aでtrackingできるか試みましたが通らず時間をかけると血腫を増やすだけとなり早急に Tip detectionを行うことといたしました。
永松先生だけでなく、中潟先生、髙橋先生にアドバイスをいただきCP12STをtrue lumenに誘導することができ手技を完遂することができました。
これまで”なんちゃって”Tip detectionは行ってきましたが、皆様のサポートのおかげでreal timeにtipとtrue lumenを確認して刺しにいく”本来の”Tip detectionを学ぶ機会をいただきましたし、Wireの選択についても学びの多い症例でした。
東北で出会った仲間達、そして、ご指導いただける永松先生に廻り会う機会をいただけて心より感謝を申し上げます。