実施履歴
落海 祐介 先生 (広島ハートセンター 循環器内科)
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今回の症例は若年男性のRCA #3 mid-distalのCTO病変でした。
#4PLおよびPDは潅流域も大きく失いたくない血管でもあり、retrograde 1stを選択しました。しかし、半年前にLADを治療させていただいた際にも50%程度の狭窄を認めましたが、LMT distalがprogressionをしていたため、まずLMTの治療をしてからseptal channelを狙っております。
術前からいくつかのchannelを考えておりましたが、初めに2nd septalがfeasibleと思われtryさせていただいております。ただ、このあたりがいつも言われているようにそのことにとらわれすぎて自分の欠点なのかと思いますが、channel trackingはできましたが、CTO exitをretroからwire操作する際に刺入角度も悪く難渋しました。
Distalのseptal channelに変更することにより、刺入も可能となり上述のようにダメだった場合(この場合、初めからdistalのseptalは1st choiceするべきでしたが)の次の一手をより速く考え選択しないといけないと反省いたしました。そのほかdistalからのretrogradeでのwire操作であり、拍動の影響でdeviceが抜けやすいのがもちろんわかっておりましたがそのあたりのwireのpositionを保持するのがいたらなかったり、細かい点もまだまだ技術が足りないと反省しております。