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一般社団法人YES Foundation

 2024.10.24 CCT 2024「VRセッションを終えて」

予告編ムービー



ご 挨 拶

今回CCTという大きな舞台で3回目となるPCIでのガイディングカテーテル(GC)シミュレーションに関するセッションを行わせていただき、土金先生をはじめ、YES Foundationの方々、ASAHI INTECC関係者の方々に深く感謝申し上げます。

ガイディングカテーテルは全てのPCIの土台であり、また術者が必ず最初に選択しなければならない戦略の一つです。
Virtual Reality(VR)による仮想空間でのGCシミュレーションは自信を持って選択ができるだけの材料を与えてくれ、私自身も冠動脈バルサルバの様々なパターンと、GCエンゲージの理論、冠動脈への軸などを仮想空間で熟考することによってPCIのスキルを飛躍的に高めてきました。VR simulationは臨床に貢献するばかりか術者の技量を上昇させるツールとしても優秀だと考えております。
今回冠動脈Anomalyをテーマにお二人の演者の先生にご発表いただき、冠動脈Anomalyのパターンと攻略方法について議論いたしました。見えてきたのは、冠動脈Anomalyにはパターンがあり、心臓CTや事前のVRシミュレーションがなくてもそのパターンに応じて攻略方法が決まっているというものです。これは日本全国のPCI術者の先生方が多くのご相談症例をこの3年間お持ちいただき集めていただいた結果生まれた知恵と知識の結晶だと思います。
今回のセッションのアーカイブを是非ともご覧いただき、今後の皆様の前に現れます患者様の治療に貢献できることを祈っております。

VRシミュレーションは、若手教育や臨床に直接貢献できる可能性を大いに感じる一方で、シミュレーションを行うためのスキルや、心臓CTから立体を作成する必要があるなど臨床のタイムスキームの中に組み込むにはやや煩雑でもあります。
そこで私はAIによるフルオート、GCシミュレーションシステムの開発に取り組んで参りました。VRシミュレーションの完全AI化です。
今回のセッションの後半ではAIプロトタイプについてもご紹介しております。薬事品となりました折には皆様の臨床のお役に立てるPCIナビゲーションツールとなりますことを祈願致しております。

PCI技術を一歩ずつ前へ進めるべく、鋭意努力して参ります。引き続きのご支援の程どうぞよろしくお願いいたします。



樋上裕起(岐阜ハートセンター)