2023.10.20 CCT 2023「VRセッションを終えて」
予告編ムービー
ご 挨 拶
この度、YES Foundation, Asahi Intecc 共催のもと、CCT2023 にて昨年に引き続き2回目となるVirtual Reality(VR)セッションを行わせていただきました。土金先生をはじめ、本セッション開催にあたりご指導、ご協力いただいた新関先生、松田先生、水谷先生、YES Foundation 関係者の方々、Asahi Inteccの方々に心より感謝申し上げます。
本セッションはVRを用い仮想空間でのガイディングカテーテルのシミュレーションを行い至適な治療戦略を模索しました。ガイディングカテーテルはエンゲージ、バックアップサポート、冠動脈への同軸性という3つの要素を持ち、これらは相反するパラメータともなり得ます。患者CTから大動脈の立体を構築し仮想空間シミュレーションによって症例ごとにガイディングカテーテルを熟考いたしました。
第一セッションでRCA入口部、LM入口部CTOへのGCによる同軸の取り方、LAD just CTOの同軸ガイドを議論いたしました。かつて一部の熟練の術者が理解していたと思われるガイディングカテーテルの実態を仮想空間で具現化しみなさんと共有できたと思います。
第二セッションはTAVI弁(Evolutシリーズ)留置後の至適な冠動脈アクセス戦略を扱いました。
Evolut弁の構造を理解し人工弁の交連、高さと冠動脈の位置関係を理解することの重要性をVRで示しました。
CCT coronary でこのテーマを扱うことはPCI expertにPCI after TAVIを考えていただく大きな一歩となりました。
どれも他では扱えない唯一の知識となると確信いたします。特にTAVI後PCIは今後我々PCIオペレータが直面する機会の増える重要なテーマです。
本セッションが皆様の目前に迫る患者様へ貢献できますことを祈願しております。
来年に向けて
今後、シミュレーションを自動化するシステム開発に動きます。皆様がガイディングカテーテルでPCIに悩まない未来を目指して参りますので来年もどうぞよろしくお願いします。
大津赤十字病院 循環器内科 樋上裕起
hhigami@kuhp.kyoto-u.ac.jp