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一般社団法人YES Foundation

 ごあいさつ

実はYESクラブの前身はDCAクラブです。2000年代に入りCypherが登場した事でDCAの存在価値は一部のフリークを除いて「完全否定」されてしまい、最後のFlexiCutが製造中止になってしまった事でDCAクラブでやる事が無くなってしまいました。「さてどうしたものやら?」。元々DCAの「次世代への教育」を理念に活動して来たので、その理念を PCI全体に拡げてはどうか?という話になり、まさにその理念のままの名称をつけた研究会が大阪で発足されました。DCAクラブの延長だったのもあり世話人は北海道から九州まで多岐に渡ったため、活動としては年一回年末に症例検討会や講演会を開催して、終了後はさながら忘年会のような流れになっていました。暫くした後、東京YESを皮切りに各地域の有志により地元の若い先生方を対象とした定期的な研究会が開始されるようになり、現在に至っております。

既に15年以上の時が流れていますが、本研究会の初志は変わりありません。今後とも各地域の世話人の先生方と共に「次世代への教育」に繋がるような活動をして参りたいと思います。と同時にwebinarやhybrid形式が常識となった今後は、地域を超えた活動を模索する事でよりinteractiveな研究会にしたいと考えておりますので、引き続きご協力の程宜しくお願い申し上げます。

土金悦夫(豊橋ハートセンター)

 各支部からのメッセージ

 東北 YES club

代表幹事(50音順)
  • 岩渕 薫(大崎市民病院)
  • 金子一善(山形市立病院済生館)
  • 高橋 徹(岩手県立中央病院)

以前より、若手を集めた教育的な会を立ち上げたいと思っていました。そこに、豊橋ハートセンターの土金先生より、YES CLUB という会を関西、関東で行なっているので、東北でも先生たちを中心にして、立ち上げんか?というお声がかかり、それは、良い機会だと思い、東北各県の中堅どころにお声をかけて、東北 YES CLUB を立ち上げることになりました。

PCI CTO 術者を発掘するのが目的でしたが、まだ始めたばかりの若手もいるだろうから、まずは認知度を上げるために、若手が興味を持つテーマを設けて、東北各県で推薦してもらい、演題を募集することとしました。最初の会は、ACS から始まり、テーマも少しずつ変わってきています。コロナ禍のため、オンライン開催となり、100名を超える規模になってきています。徐々に認知度が上がって、教育的な会になってきたと思っています。各県の若手で大いに刺激し合ってもらい、戦略の立て方、技術の向上、ベイルアウトのチップスなどの引き出しの量を多くして行ってもらいたいと思っています。

複雑な病変、病態ばかりではなく、画像の読み方、発想の仕方など、学んでいくことは多くありますので、一つ一つ覚えて、実践力のある術者になって行ってもらいたいと思っています。積み重ねが、オールラウンダーなインターベンショナリストへの道です。さらに高みを目指してもらいたいです。気概のある若手が集う会になることを願っています。

代表幹事 岩渕 薫(大崎市民病院)

山形県では PCI ライブが無く、CTO specialist も居らず、私含め中堅若手は直接指導を受ける機会も少なく、ほぼ独学で手技を行っていました。

上達せず困っていた所、8年前土金先生にご来院頂き一人の CTO の患者様を治療して頂きました。その時の手技を真横で拝見し驚愕した事を今でも鮮明に憶えています。懇親会の席で、「CTO は個人の症例が少ないので志を同じにする仲間と情報を共有し合い自分の症例とする」事を教えて頂き、その後中堅若手有志6人で山形 CTO 研究会と自称して定期的に症例を持ち寄りシネ検討会をしていました。県外での CTO Workshop にも積極的参加していき、山形でも CTO workshop を開催させて頂いたりと次第に東北地域での PCI operator の方々との情報共有に広がっていきました。最近では山形からも全国や海外で活躍する若手中堅術者も出てきて、山形もレベルアップしてきたと感じていました。

3年前に土金先生のご提案で、東北 YES の発足に関わらせて頂きました。これまで自分達が教えて頂いた PCI の知識技術を各施設内や個人内で留めておくのではなく、これからの若手中堅先生方への情報を共有する機会と考えています。これからも横の繋がりと情報共有を続けていく事が自分達の技術向上と患者様への質の高い PCI 治療に繋がると確信しています。

時代の変遷で Web 配信が進化し遠方に移動する事無く情報を共有できる時代となりました。 是非この機会にご参加頂き、自分のスキルアップに役立ててください。 必ずや困った時の道標になると思います。

代表幹事 金子一善(山形市立病院済生館)

スタチンに代表される冠危険因子のコントロールの進歩と、機能的虚血評価の必要性から昨今 PCI 件数は増えていませんが、急性冠症候群の治療体制の拡充で、PCI 必要性は薄れておらず、さらに新たなイメージングやデバイスの出現により学ぶべき事は増えています。そのためには症例の共有並びに見直しが重要です。この会は次代を担うインターベンショナリストにその機会を増やすために土金悦夫先生の肝煎りで始まりました。この会から世界へ羽ばたくエキスパートが生まれることを願ってやみません。

代表幹事 高橋 徹(秋田県立循環器・脳脊髄センター)


YES CLUB は各地域の若手の先生を対象とした定期的な研究会ということで、東北 YES CLUB が設立されてから参加させて頂いております。毎回様々なテーマに沿った PCI 症例の発表を行い、同世代の先生方でディスカッションを行うことで、若手の先生方がお互い刺激を受け高め合うことができる会と感じております。また中堅の先生方が参加して頂いても、エキスパートの先生方が普段はあまり話すことのないテーマ・症例について話して頂けるため、新しい発見があると思います。PCI operator として一つ上のステージへ上がる機会になると考えますので、PCI に興味を持っている多くの先生方のご参加をお待ちしております。

青森県幹事 櫛引 基(青森県立中央病院)

年齢的にも技術レベル的にもまだまだ複雑病変のPCIを勉強し続ける必要があります。YES Clubを通じて自身のレベルアップも図っていきたいと思います。

秋田県幹事 阪本亮平(中通総合病院)

YES CLUB という歴史ある研究会の幹事に任命頂きまして大変光栄に思っております。満を持して、2018年12月から東北でも YES CLUB が発足されましたが、この時には世界中がウイルス感染に脅かされることなど予想だにしませんでした。2021年になっても日本各地で新型コロナ第2波、第3波が到来し、学会、ライブ、研究会などはオンライン開催が主体となりました。新型コロナの流行に伴う大きな問題の1つはモチベーションの低下です。発表や講演する機会が減り、若いスタッフは発表する機会も相当に減りました。その中で、東北 YES CLUB では、アボットの方々のご尽力もあり何とかオンライン開催による会を継続して参りました。今後も若手の先生の活動の場の一つとして盛り上げていければと思っております。

私自身も、これまで大阪 YES、東京 YES、北海道 YES、中国 YESと発表させて頂くことで成長できたと思っております。EXPERT の先生方を前に発表するのは大変恐ろしくもありましたが、それぞれ思い出深い症例発表になり今の私の PCI スタイルに大きく影響していると思っています。私自身、まだまだ未熟ではありますが今度は若手の先生方に、より多くのチャンスが得られるように善処していきたいと思っておりますので、一緒に頑張っていきましょう。

最後に、YES CLUB の理念である「次世代への教育」について考えた時、以前、土金先生が山形の研究会で、後藤心平氏(日本の医師、官僚・政治家)のお話をして下さった事を思い出しました。後藤氏は、「金を残して死ぬものは下だ。仕事を残して死ぬものは中だ。人を残して死ぬものは上だ」という言葉を残しております。優秀な人材を育成することは難しいけれど、非常に尊い事であるということを忘れてはいけない、ということだそうです。土金先生のように、たくさんの人に愛され慕われる頼れる医師・師匠に、いつの日かなりたいものです。

今後も YES CLUB を通して、“東北のPCIの発展に寄与” ☞ “患者様の治療の役に立つ事” を切望し活動していきたいと思っておりますので、どうぞ宜しくお願いします。

山形県幹事 新関武史(公立置賜総合病院)

遠きに行くには必ず邇きよりす。

宮城県幹事 瀧井 暢(仙台オープン病院)

人口構成の変化,基礎疾患のコントロールの改善,デバイスの進化による再狭窄の減少等によって,日本の PCI 件数は減少に向かうと思われます。症例数が多ければ「習うより慣れろ」で身についてきたものが,学習にも効率を求めなければならない時代になってきました。しかも知っておくべきことは,これまでの経験値の積み重ねで増えてきています(医学界全般に言えることですが)。

YES CLUB は,若手の先生が,他の施設の同じ世代の手がけた症例を追体験しながら,効率よく学べる場です。素朴な疑問も OK です。土金先生を頂点に,経験の豊かな医師と若手の間で「ぶっちゃけトーク」を含めて語れる会ですので,まずは見に来てくれることを願います。

岩手県幹事 八木卓也(岩手県立胆沢病院)

40年以上の歴史の中で、PCI は様々な知見の集積、解析により素晴らしい治療成績がえられ成熟期と言える時代になったといえます。Physiology、イメージング、CTO などそれぞれに日々新しい考え方 brush up され学ぶべきものも多いと思います。一方で OMT による治療成績の向上も目覚ましく、PCI そのものの考え方も常に更新していかなければなりません。当然エキスパートである先生方から学ぶものは多いのですが、近い世代で繋がりながら刺激し合い切磋琢磨していくことも成長の上では非常に大切であると思います。PCI は非常に創造的な魅力的な治療であると思います。こういった会を通して、仲間を作り、刺激し合いながら、向上していかれることを期待します。

福島県幹事 國井浩行(福島県立医科大学附属病院)

心血管インターベンション治療はデバイスや治療戦略の進歩により、ほとんどの病変で初期成功を得られる時代になってきました。しかし複雑病変の治療においては、治療困難な症例に直面することは依然として多く経験します。適切な治療戦略の決定やデバイスの選択、イメージングモダリティーの活用、予期せぬ合併症に対する対処などまだまだ学習すべきことは多いです。より安全に、よりよいアウトカムを得るために、インターベンション術者は常に最新の知識を吸収する必要があります。YES研究会は若くてやる気にあふれた術者がしっかりと学習でき、さらに飛躍する機会になると確信しています。多くの先生方のご参加をお待ちしております。

役員 三引義明(仙台市立病院)

PCI の習得に対しては、自己の症例の振り返り、直属の上司のご指導、文献を中心とした自学が必要ではありますが、昨今はライブ、web での学習機会も増加し、私どもの若い頃に比べますと、知識の習得、情報の交換機会は増えてきた印象にあります。PCI をより効果的に習得するには、多くの症例の詳細な検討を多くの術者を交えて行い共有することこそがもっとも効果的と考えます。本会の趣旨は自己の経験した症例、他社の経験した症例を検討することで、細かい tips and tricks を吸収して各局面における判断力とそれに対応する引き出しを培い、心血管インターベンション治療のエキスパートとなるよう私達が 先人達から受け継いだ技術と精神を繋げていきたいと考えます。諸先生方におきましてはお忙しいところ恐縮ですが、若手医師の派遣につきましてご配慮、ご承諾頂きますようお願い申し上げます。

役員 山中多聞(石巻赤十字病院)

 東京 YES club

世話人(50音順)
  • 青木二郎(三井記念病院)
  • 及川裕二(心臓血管研究所付属病院)
  • 太田 洋(板橋中央総合病院)
  • 矢嶋純二(心臓血管研究所付属病院)

東京YES(Young Educational Spirits) CLUB は、首都圏の若手インターベンション医の育成、勉強、交流の場として、豊橋ハートセンターの土金悦夫先生のご厚意により2009年に発足されました。2009年2月20日に第1回が開催され、それ以降は定期的に半年に1度の割合で行われ、2020年10月で23回目を迎えました。会の内容は、土金悦夫先生にアドバイザーを務めて頂き、症例提示4例と全国から新進気鋭の若手Dr.をお招きし、レクチャーを1題というスタイルで行われております。会場は、毎回50名以上、多い時には100名近い参加者で盛り上がります。症例提示に関しては、土金先生から一人ひとりに講評をいただき、最優秀演題にはAwardが贈られます。発表者は、YES CLUB の趣旨のもと、若手の先生方(40歳以下)にお願いしておりますが、自画自賛のPCI(?)、なかなか上手くいかなかった反省症例、など内容は様々です。司会進行を務める世話人も、ついつい熱いディスカッションに加わってしまいがちですが、なるべく若手の先生方に積極的なディスカッションを促しております。

今後も、若手の先生方に、PCI に興味を持って頂けるような教育の場、そして同世代の先生方の繋がりが拡がる場として東京 YES CLUB を継続していきたいと思いますので、ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。

青木二郎(三井記念病院)
及川裕二(心臓血管研究所付属病院)
太田 洋(板橋中央総合病院)
矢嶋純二(心臓血管研究所付属病院)

 名古屋 YES club

代表幹事(50音順)
  • 加藤大雅(福井県立病院)
  • 寺村真範(一宮西病院)
  • 羽原真人(豊橋ハートセンター)
  • 吉田路加(名古屋第二赤十字病院)

冠動脈疾患に対するカテーテル治療が始まり40年以上が経過しました。この間、技術の進歩を超えるスピードで、医療器具、治療薬は絶え間ない進化を続けてきました。現在は、冠動脈、下肢血管にとどまらず大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術や structure heart disease に対するインターベンションも日進月歩の勢いで発展してきております。

この様な状況のなか、我々若手インターベンショニストにおいては最新の知見や技術を常にアップデートし続けていく事が責務と考えます。しかしながら一施設、一オペレーターとして経験できる症例は、こと地方の非専門病院においては限られたものであり、教育・修練の環境としてはいまだ不十分と言わざるを得ないのが現状です。さらに2020年、新型コロナウイルス感染症のパンデミック化による世界の変貌にて、これまでの様な学会や研究会などの学びの機会は著しく減少しており、若手医師は自らの積極性で情報を取得していく必要があると考えます。時代はニューノーマルに突入し、Web を用いたカンファレンスも日常化しております。良い意味で捉えれば、地域間の垣根が消失し、情報格差も埋める事ができる状況、また地域を飛び越えて気軽に全国の有志と症例・情報を共有できる状況とも考えられます。

本会は、この分野に強い関心および向上心を持つ日本全国の若手医療従事者の有志で集まり、各自の症例や知識・知見を参加者みなで共有することにより、経験値を補完し合い、最終的には本邦のインターベンション領域の底上げを図ることを目的として発足しました。今後は様々な形態を用いて、みなで集い、学び合う機会を設けていきたいと考えております。

この会が参加される皆様にとって、明日の診療に繋がる有意義なものとなれば幸いです。

加藤大雅(福井県立病院)

YES (Youthful Educational Spirits) CLUB は次世代インターベンショニストの教育を目的に土金先生が設立され各地域で開催されてきました。今回東海北陸地方の若手を対象とした名古屋 YES CLUB が発足するに当たり、その代表幹事の一人としてご挨拶させていただきます。

デバイスや技術の進歩により PCI の手技は標準化され、非閉塞病変に対する PCI の手技成功率はほぼ100%、CTO に対する PCI の手技成功率も90%を超えるようになってきました。ただし、CTO 成功率90%もあくまでエキスパートが行えばの話であり、CTO をはじめとする複雑病変に対する PCI や心原性ショックを伴う AMI など重症例に対する PCI は個人間、施設間の力量の差が依然存在し、その差が手技成功率、ひいては患者さんの予後を大きく左右します。我々インターベンショニストは、患者さんのためにその差を少しでも埋め手技成功率100%を目指して技術の向上に真摯に取り組む必要があります。そのためには我々のような若手~中堅世代のインターベンショニストが施設の垣根を越えてオープンに議論し、個々のレベルアップを図ることが重要です。

新型コロナウイルス感染症パンデミックという未曽有の事態により人々の生活は大きく変わり、我々の医療現場も大きな変更を余儀なくされました。学びの場であった学会や研究会はリモート開催という形態を取らざるを得なくなりましたが、その分、自宅や職場から気軽に参加することが可能となり、距離に関係なく様々な地域の先生方と意見を交わすことが出来ることがわかりました。この会を通じて是非ご参加の先生方とともに熱い議論を交わしインターベンション業界を盛り上げていきたいと思います。何卒宜しくお願い致します。

寺村真範(一宮西病院)

カテーテルインターベンションの進歩は技術・テクノロジーの進化によって支えられてきました。創成期に先人の先生方が、切磋琢磨して技術を磨き、確立した技術を次の世代へと託されました。また DES・ガイドワイヤーに代表されるテクノロジーの推進により難易度の高くない症例では誰が治療しても同じような結果が得られるようになりました。それゆえ現在の成熟した冠動脈インターベンション領域においては、どのオペレーターも、どのような病変でも皆一様に成功という結果が求められるようになっています。むしろその結果のみならず、クオリティーすらも求められる時代に突入しています。しかしながら、複雑病変に対するインターベンションおいてはエキスパートと我々若いインターベンショナリストの間には歴然とした差があり、このような厳しい時代背景であるからこそ我々はその技術・ロジックを確実に継承することが課せられています。また、技術・テクノロジーの進化の歩みを止めないためには、先人が起こしてきたようなイノベーションを起こし、次の世代を担う若きカテーテルインターベンショニストにカテーテル治療の可能性や魅力を伝えていことも必要です。

未来を担う若きインターベンショニストの先生方とともに新たな時代を切り開き、既存の課題を克服し、進化するため本会は立ち上げられました。コロナウィルスのパンデミックにより研究会や学会の在り方も変化しましたが、Webでのカンファレンスは日本中どこからでもアクセスできるメリットを有しています。多くの方々が集まり、活発な議論をしていただくことを願っています。どうぞよろしくお願いいたします。

羽原真人(豊橋ハートセンター)

ご承知のように心血管インターベンション治療はすでに広く実施されており、その有効性、安全性はすでに実証されております。

冠動脈領域では COURAGE trial,ISCHEMIA trial を得て生命予後改善効果への影響が限定的であることから,その存在意義に疑問が持たれるようになってしまいました。ただ ISCHEMIA trial でも示されたように周術期の心筋梗塞を減らすことができれば,自然発生の心筋梗塞は血行再建をすることで減少させる事が示されており,適応を間違えなければカテーテルインターベンションの価値は何ら貶めるものではないと思います。また急性冠症候群においては,生命予後改善は明らかであります。

昨今 CHIPS intervention という概念が広く浸透しつつあるように病変が複雑化した状態で来院される患者さまが増加しており,そのような状況ではたとえ急性冠症候群でも慢性完全閉塞に対する時と同じようなテクニックが必要かつ,バイタルの管理,どのような事が起こっても動じない心などが必要です。そのような困難な症例に向かい合うには,先人の先生方が培ってきた技術及び思考過程・論理構成・心の持ちようなどを我々若手インターベンショナリストが引継ぎ,発展させ更に若いインターベンショナリストに継承してしていく必要があります。

上記のような Intervention の停滞期といわれる時代ですが,YES CLUB の部会が地域に限定されることなく垣根を越えて交流する事で,先人の先生方から教えていただいた技術を習得・習熟し,革新を止めることなく更に未来に向けて発展させていければと考えております。コロナ渦で一般診療が影響を受ける一方でリモートでのカンファレンスが活発化しており,遠隔地の先生と意見を交換する事が可能となりました。今後は他地域の先生方とともに新たな時代を切り開き,未解決の課題を克服し,進歩していきたいと思います。今後ともよろしくお願い申し上げます。

吉田路加(名古屋第二赤十字病院)

 関西 YES club

代表幹事(50音順)
  • 片岡 亨(ベルランド総合病院)
  • 角谷 誠(加古川中央市民病院)
  • 川尻健司(松原徳洲会病院)
  • 小林智子(京都桂病院)
  • 武田吉弘(りんくう総合医療センター)
幹事(50音順)
  • 秋田雄三(済生会泉尾病院)
  • 永井宏幸(桜橋渡辺病院)
  • 永松 航(北摂総合病院)
  • 朴 幸男(関西医科大学総合医療センター)
  • 福原 怜(兵庫県立尼崎医療センター)
  • 松尾浩志(八尾徳洲会総合病院

YES CLUB の皆さんから新たな PCI 手技や知見が創造されることを期待しています。

顧問 矢坂義則(香芝旭ヶ丘病院)

冠動脈疾患に対するカテーテル治療が始まり40年以上となり、この間インターベンションに関わる医療器具、治療薬など絶え間ない発展を続けてきました。それに伴い PCI 手技も進化を続けており、インターベンショニストにおいては最新の技術・知識を常にアップデートし続けていく事が責務と考えます。PCI の技術は自分のみ、自施設のみで高めることには限界があるかと思います。自分の技術に真摯に向き合い、多くのライブデモンストレーションや学会、ワークショップに参加することによって現状に満足せず常に勉強しブラシュアップすることが必要だと考えます。また、PCI オペレーター1人が経験できる症例数には限界があります。その中でいかに技術を磨き向上させるか、知識を整理し実臨床にいかすかはどう学ぶかであると思います。今 PCI に求められるものはいかに論理的に治療戦略を構築し安全にしかも最適に成功させるかです。

関西 YES CLUB は土金先生を中心に経験豊富で技術力の高いオペレーターがざっくばらんに若手インターベンショニストとディスカッションし技術・知識の向上に結びつけていくことを目的とした会です。今後日本の PCI を背負っていく若手インターベンショニストを育成することと、たとえ複雑な PCI 手技であっても論理的に標準化することで全国どこにいても同じレベルの治療が受けられることが患者様にとって最大のメリットであり、それこそが本会が目指すべきことであると考えます。若い先生方の成長こそが患者様の利益につながるのです。今の学びがきっと将来に役立つはずですし今学ばなければこの先の成長はありません。本会を通じて若手の先生方がより高いレベルに成長できるお手伝いができればと思います。

子曰、後生可畏也、焉知來者之不如今也、四十五十而無聞焉、斯亦不足畏也巳。
(孔子は言った。若者は恐るべき存在だ。彼らが今の我々に及ばないなどとどうして言えよう。だが、四十、五十歳になっても世間に知られないようなら恐れるに足りない。)

片岡 亨(ベルランド総合病院)
角谷 誠(加古川中央市民病院)
川尻健司(松原徳洲会病院)
小林智子(京都桂病院)
武田吉弘(りんくう総合医療センター)

PCI を取り巻く環境はどんどん険しくなっている昨今ですが、ACS に対する Primary PCI・虚血性心筋症/心不全に対する血行再建などは今後も必須の手技です。関西 YES CLUB は、術者として研鑽を積んでいる若手 Operator に対して症例検討・教育講演・ライブデモンストレーション・Simulation training などを通じて技術力や知識の向上が行える場だと考えています。

Device の進歩に伴い通常の難易度の症例であればそれほど技術力を要さないようになってきましたが、PCI Operator としての真価を問われるのは困難な症例を前にして安全にかつ長期開存が期待出来る十分な Initial Outcome を如何に達成するかという点だと思います。一人一人の Operator が十分な症例経験を積んで、理論的な PCI 戦略の構築・実際の手技技術向上・トラブルシューティングを獲得していくことが理想ですが、残念ながら現状では個人で経験できる症例数には限界があります。関西 YES CLUB は土金先生を筆頭とした、経験豊かで技術力の高い Operator が一方的な押しつけではない Suggestion を示すことで、実手技のみでは賄えない成長を助けることを目的としています。

また、CTO PCI や DCA、Debulking device の使用などといった Complex な手技は必ずしも全ての Operator が習得すべきスキルでは無いかも知れませんが、本会を通じてさらなる高みを目指したい先生方にも成長の糧となる有益な情報を発信出来ればと考えています。

秋田雄三(済生会泉尾病院)
永井宏幸(桜橋渡辺病院)
永松 航(北摂総合病院)
朴 幸男(関西医科大学総合医療センター)
福原 怜(兵庫県立尼崎医療センター)
松尾浩志(八尾徳洲会総合病院)

関西のインターベンションを一緒に盛り上げていきましょう。

井口朋和(ベルランド総合病院)

Do my best! 常識を疑い常に今の状況の最善を考え尽くそう!

伊藤大輔(京都第一赤十字病院)

インターベンション治療を一緒に盛り上げていきましょう!

石原隆行(関西ろうさい病院)

PCI の手技だけでなく、interventionist としての姿勢を皆さんと一緒に学んで共有していきたいと思います。

菊池篤志(大阪急性期総合医療センター)

共に PCI について学び、交流を深めましょう!

小出正洋(京都岡本記念病院)

若手の先生方と共に PCI の技術、知識を深めていけたらと思います。一緒に頑張りましょう。

鈴鹿裕城(耳原総合病院)

YESCLUB は complex PCI の若手の教育を目的とした研究会で、第一線のエキスパートの先生から貴重な意見をいただける場です。自分は経験が浅く勉強中ですが若手の先生方と一緒に勉強していきたいと思います。

寺尾侑也(加古川中央市民病院)

PCI はこれからも新しい知見、デバイスと共に発展し続けると信じています。私自身未熟者ですがこの会を通じて偉大な先輩方の知恵と経験を受け継ぎ、同世代の先生方にモチベーションを頂き、次世代へ今より進化した技術をお渡しできるよう邁進致します。若手の皆様の PCI の世界へ踏み出す一歩が将来大きな一歩となることを願っております。

樋上裕起(大津赤十字病院)

Complex 症例は、普段からの丁寧な手技の積み重ねが重要です。皆様との交流を通じて共に成長し合えることを期待しています。

舛田一哲(宇治徳洲会病院)

論理的かつ至適な complex PCI について一緒に学んでいきましょう!

水谷一輝(近畿大学病院)

医療業界も安全性やコンプライアンスがより一層厳しく問われ、実地の現場から得られる知見を共有出来る場が少なくなってます。そういう意味で率直に PCI 及びその周辺事項について議論出来る楽しい時間・空間を共有したいです。

渡邊大基(日本赤十字社和歌山医療センター)

 中四国 YES club

世話人(50音順)
  • 石橋 堅(土谷総合病院)
  • 片山祐介(岩国医療センター)
  • 木村祐之(広島ハートセンター)
  • 竹林秀雄(福山循環器病院)
  • 福 康志(倉敷中央病院)
  • 細木信吾(細木病院)

中四国 YES(Young Educational Spirits) CLUB は、その前身である「広島 CTO 研究会」として2007年12月7日に発足しました。当初は一部施設を除いて中四国が日本一 CTO 発展途上地域ではないかと危惧しておりましたので、我々としては「何とかせんといけん」という思いから学閥、施設などを度外視する形でなんとか最新の CTO 治療法を勉強しようという思いで始めたのを懐かしく感じます。元々インターベンショニストは自己顕示欲が旺盛である先生が多いところに注目し、コンペティション形式のプレゼンを採用し、最終的にはそれぞれのテクニックなどを共有し、全国から講師を招いてそれぞれのテクニックを忖度なしで正当に評価してもらい明日への治療に繋げる会であり続けたいという思いでした。 2010年からは中四国YESclubに名称変更し倉敷中央病院の先生方にも参加頂けることとなり、施設間での治療法、テクニックの違いを実感するようになり、昨年2020年でお陰様で第27回目を迎えることが出来ました。

当初はダメ出しばかり頂いておりました症例プレゼンも最近はある程度レベルが上がってきてるという実感は全員が感じており、会を継続した甲斐があったと実感しております。インターベンションも近年、EVT、SHD、アブレーションなどその裾野はかなり広がってきております。冠動脈治療に限ってコメントさせて頂けたら、この地域の若きインターベンショ二ストが一人でも多く冠動脈カテーテルインターベンションに従事し続けることを願っており、目の前の困った患者さんがいたら例えどんな複雑病変でも治療できるように皆で成長していけるための中四国 YES CLUB でありたいと思っており、中四国が日本で一番レベルが高い YES CLUB だと言ってもらえるように努力し続けたいと思っております。

木村祐之(広島ハートセンター)
竹林秀雄(福山循環器病院)
福 康志(倉敷中央病院)
田中裕之(倉敷中央病院)
細木信吾(細木病院)
山田寿太郎(済生会下関総合病院)
石橋 堅(土谷総合病院)
片山祐介(岩国医療センター)

 九州 YES club

世話人(50音順)
  • 古賀久士(新古賀病院)
  • 芹川 威(福岡和白病院)

はじめて YES CLUB に関わるようになったのはいつだっただろうか。思い起こすと、当院にお越しいただき施行していただいた DCA をみて以来ファンになり、その先生が主催する研究会ということで毎回楽しみに参加し始めたのがつい最近のことのようである。

私が PCI の世界に足を突っ込んだ1990年代は、まだまだ PCI は限られた人が行う特殊技能であったように記憶している。行う施設が限定的であり、また operator もさらに限定的であった。しかし時代は変わり、いまや PCI は誰もが習得すべき基本技術になってきている。だがそうであるからこそ、より安全により確実な治療が求められていることは言うまでもなく、この YES CLUB が今後も必要不可欠な存在であり続けるであろうと考えている。

近頃は芹川先生と一緒に座長をさせてもらうようになり、若い先生の活発なディスカッションを頼もしく感じたり、また気後れをしながらもなんとかついていこうと楽しみに参加しているような状況である。九州もみんなの力を合わせて様々な発進をしていきたいと思っている今日この頃である。

古賀久士(新古賀病院)

私が2009年新古賀病院を卒業し、済生会福岡総合病院へ移動しましたが、本当の独り立ちが出来る状況ではありませんでした。そこで土金先生が行う CTO WS に出会いました。これまでのマスター Dr に来て頂き手技を行って頂くものとは全く違い、一切手を出さず、今はやりのリモートコントールで手技をやりきらせるものでした。ここを起点にして CTO を含むコンプレックス PCI に一段と傾倒していきました。

同時期に大阪で開催される年末にYES(Young Educational Spirits)総会に参加して、全国の同じ志の先生とも仲良くなっていきました。その時からの仲間は今でも私の大きな財産です。しかし九州でもコンプレックスを頑張りたい。そして裾野を広げていかなければならないという気持ちが年々高まってきました。土金先生から人を残す事も大事との指導も受けてきました。

時間はかかりましたが、2017年5月第1回九州YES開催にこぎつけました。土金先生のサポートは無論ですが、新古賀病院で指導を受けた古賀久士先生と一緒に会を重ねてきました。年2回をこなしていき、あっという間に7回を重ねています。

ワークショップや YES でも常連の先生が参加してくれて、環境が整ってきています。

自分も含めて。ますます九州からも発信し全国のコンプレックス PCI を盛り上げていくことを頑張っていきたいと思う次第です。

芹川 威(福岡和白病院)


私が初めて YES CLUB (東京)に参加して早15年になります。最近は、九州、沖縄 YES の参加が主になっておりますが、全国でこの研究会が開催されるようになってからは、年々若手の先生のレベルアップが図れており、その実績には目を見張るものがあります。これも土金先生の若手を育成するという信念の賜物であると思っております。今後は、web 開催(ハイブリット開催)も盛んにして、各地域の垣根を超えた会へと発展できれば、益々有意義な楽しい会になること間違いなし!ではないでしょうか。

微力ですが、私も引き続き、膝を突き合わせた自由な論議ができるような会を目指して尽力して参ります。今後ともよろしくお願いします。

上原裕規(浦添総合病院)

実際に Operator をさせていただき、土金先生直々に指導いただく緊張感と百戦錬磨の経験からくる治療戦略と実際の手技の流れのなかでの多い引き出しの中から適切なタイミングで戦略変更を指導いただき、自分の手技のみでは得ることのできない経験となりました。百聞は一見にしかず、百見は一考にしかず、百考は一行にしかず とはまさにこのことだなと感じました。

Complex PCIを極めたいと思われる後進の先生方にもぜひとも積極的に経験するチャンスがあればと思います。

道明武範(小倉記念病院)

私は、CTOHWS で3度手技をさせて頂く機会をいただきました。土金先生の「深い愛に満ちた」ご指導のもと、自分自身で慢性閉塞病変の血行再建(いずれもレトログレードアプローチ併用)を行ったことは、自分にとって大きく成長できたターニングポイントとなりました。

このワークショップ・研究会を通じ、全国の同世代の先生とも交流出来ることも大きなメリットだと思います。この会がさらに発展し、「YES」の精神が日本全国に裾野を広がっていくことを願っています。

堤 孝樹(済生会福岡総合病院)

2017年7月26日 飯塚病院 WS(第100回記念)で堤先生とともに術者をさせていただきました。飯塚病院の稲永と申します。

当時はレトロでの術者経験も少なく、朝から緊張の中ストラテジー提示をさせていただいたのを覚えています。堤先生の CTO-PCI の後、4時間に及ぶ手技を完遂させていただき、短いCTOでしたが未経験の knuckle wire も経験させていただきました。たった一例の経験でしたが、土金先生の指示のもと難しい症例を成功に導いていただき、PCI 術者としてのレベルが上がったのを実感しました。チャンスが有ればまた術者として指導していただきたいですし、やる気のある後輩にはぜひすすめたいです。

稲永慶太(飯塚病院)

私は九州 YES で発表を一度、ワークショップでは三度手技をさせて頂きました。これまでワークショップに参加させて頂いたことをとても感謝しています。

他施設で、色々な先生方の前で、そしてイヤホンから神の声(土金先生)による指導を受けながら CTO PCI を行うというとても贅沢で貴重な経験は、自施設で手技を行う事と全く異なります。この貴重な体験により、自分自身が多少なりとも成長出来たのではないかと実感し、そしてもっと努力しなければならないと思うきっかけにもなっています。

自分の壁を超えるきっかけとして, YES CLUB への参加が絶好のチャンスであると思います。

中田円仁(那覇市立病院)

初めに、YES CLUB が更なる発展を遂げるとの事でお慶び申し上げます。

私と九州 YES CLUB、土金先生のワークショップの出会いは、おそらく2015年に堤孝樹先生に誘って頂いた飯塚病院でのワークショップであった様に記憶しております。当時、自身のCTO治療経験がなく、PCIライブに参加する機会もない状況で、院内の上級医(CTO オペレーター)の手技が私の PCI に関する知識のほぼ全ての状態でした。この様な状況でワークショップの際に治療に関する自身の考えを発言するチャンスを頂きましたが、非常に残念な発言をしてしまい、参加された他の先生方の優しい言葉が胸に刺さった記憶があります。また、この時に近い年代の先生がはるかにレベルの高い発表をされていた事も大変な刺激を受けました。苦い思い出ではありますが、自身の無知を知り、近い年代の先生がはるかに高いレベルに到達している事実を知ったことは、その後の CTO 治療に関する成長の大きな糧になったと考えています。

土金先生のワークショップは、事前の症例検討に大きなウェイトをかけておられます。初めてマイストラテジーの発表機会を頂いた時に堤先生からスライドのひな形を頂きましたが、スライドは、「メインのストラテジー」、「初めの方法がうまく行かなかった場合のつぎのストラテジー」の他、「エンドポイント」、「予測される最悪のシナリオ」、「考えられる合併症」から構成されており、それまでこの様な詳細な事前検討を行っていなかったため大変な感銘を受け、現在も自施設で CTO 症例に取り組む際も事前にマイストラテジーのファイルを作成する事が習慣になっております。実際の症例検討に入ると、自身がこれまでのワークショップ、研究会、ライブで蓄えた知識を駆使してスライドを作成している訳でありますが、土金先生や芹川威先生にご指導頂き、デバイスの特性を正しく理解できているかの確認や、誤っていれば修正を行える貴重な機会になっています。検討が細かな手技にのみフォーカスした発表になっていると、土金先生から「木を見て森を見ずだな」とのお言葉とともに近視眼的に CTO 病変を治療するのではなく、広い視野をもって心臓、患者様を治療する事が重要である事をご指導頂き、この姿勢は日常診療でも最重要事項として活かしております。実際の手技では、バックヤードでの何気ない会話にライブでは知り得ない様な tips があったり、近い年代の先生とディスカッションで刺激を受けたりと有益な学びの場になっております。

九州 YES CLUB では、ワークショップやその他のライブで得た知識、技術を活かして治療した症例を発表する機会でありますが、鋭く、合理的で生産的なコメントを頂ける学習機会になっていると思います。一つ一つの発表に対してなかなか他の研究会では味わえない深いディスカッションが行われ、古賀久士先生、芹川先生、土金先生からは時に厳しいご指導を頂く事ができ、一般的には歳を重ねる事に教育的な指導を受ける機会は減っていくものと思いますが、医師18年目の私にとって非常に重要な成長の場になっております。また、YES CLUB の一つの目玉が土金アワードだと思いますが、その判断基準が「誰に治療して欲しいか」であると明確にされており、小手先だけではなく医師として在り方を改めて考えるとても貴重な機会であると考えています。

土金先生のワークショップ、YES CLUB についての私見を述べて参りましたが、インターベンションについてもっと学びたいがなかなかその機会に恵まれない、同じ志をもつ同年代の先生と意見交換をしたい、ネットワークを形成したい、という様な若手の先生方にはワークショップ、YES CLUB 共に絶好の機会だと思います。土金先生がいらっしゃる事で形成される言い知れぬ緊張感の中で行う手技、議論は他では得がたいものです。今後ともワークショップ、YES CLUB の継続と更なる発展を祈念いたします。

古閑靖章(大分県立病院)

これまで九州 YES CLUB で発表の機会を与えて頂き、土金先生をはじめ九州の CTO PCI を牽引する諸先輩方に自分の症例と術前と術中に考えた事、その結果を見て頂き、多くの学びを得ることが出来ました。総括での土金先生の深い logic にいつも感銘を受けております。

YES CLUB の case presentation や WS に参加し、最も感じたのは、(1)術前のストラテジーが半端なく練られている (2)デバイス(特に GW )の特性を正しく理解して使い分けている (3)遠回りしてでも確実な方法を選択している、という自施設での PCI では深く掘り下げていなかった大事な要素です。

第1回九州 YES CLUB で発表した際、座長の芹川先生に「運良く、とかたまたまという言葉はこの会では禁忌だからね」と諌められたのを鮮明に覚えております。正しいプロセスでの必然的な成功は、運良くたまたま成功した場合とは雲泥の差があると思います。正しい Complex PCIが できる術者になれるよう、精進していきたいと思います。

黒木一公(宮崎県立延岡病院)