実施履歴
柴田 直紀 先生 (大垣市民病院 循環器内科)
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この度、永松先生にご指導いただき、LAD OSからのCTO PCIを成功することができました。このような素晴らしい機会を下さった永松先生、ご関係者の皆様、誠にありがとうございました。
以前Monthly CTO meetupの発表の機会をいただき、その時に座長をされていた永松先生の理路整然としたお話、知識に感銘を受け、この度継子プロジェクトを経由してご指導をお願いしました。
自分の中で、PCIの中でも最も重要でありながらも手技が難しいと感じているLAD OSのCTOをどのように治療するかを勉強したく、今回の症例を選びました。
eGFR28、LVEF30%とbaseも悪く心不全入院もあり、なんとしても成功したいと思っていたcaseでした。当日は、
LAD OS横から分岐する枝でIVUS評価しながらLAD OSにwireを進め、ある程度進んだところでRetroへ移りました。4PDからのsep channelがいくつかある中、手前はLAD本幹ではなくそれに併走するsepに繋がっているため、distalからのsep channelを選択し、無事SUOH03を上げることができました。しかし思ったよりCTO exitが固く、一旦はgradiusでCTO bodyに進み、そこから再度anteへ戻りrCART⇨IVUSガイドでのretro wire引き込み⇨retro wireをGaia Next2にしてintentionalに近づけてrCARTでexternalizationに成功しました。LAD midからLMTまでstentingしLCXはPBEDで仕上げました。distalの血管径が小さく性状も悪く、ante flowがなかなか出ませんでしたが、ballooningとfocal stenting追加などで最後はflowも出て無事治療を終了できました。
造影剤も50mlと少量で済んだこともとてもよかったです。自分一人では成功できたかわからないタフなcaseでしたが、永松先生の粘り強いご指導のもと無事治療完遂できました。
永松先生には術前の細かな治療戦略、当日の引き出しの多さや判断の速さ、術後の的確なご指導などいただき、勉強になることばかりでした。今後とも精進いたします。この度はありがとうございました。